学習のコツ

1年の長い道のりを楽に上手に乗り切るために

今までの学習で何かしら問題点があったから、思うような成績が取れなかったのではないでしょうか。
ですから、また同じことの繰り返しをやっていても、「努力」をしなければ向上しません。

これは誰でも同じことです。

しかし、忙しい皆さんには、時間をかけて努力をすることは難しいですし、つらいことです。
結局同じような結果になってしまうことのほうが多いでしょう。

一学期にやるべきことは?

  • 難しくなる前に、勉強方法を見直す。
  • 前学年までの基礎学力を鍛えなおす。

この2つです。2学期にはどの学年も、どの科目もかなり難しくなるからです。

こうすることによって、2学期からは負担のかからない効率的な勉強ができるようになり、良い結果を出すことが「普通のこと」になるはずです。

「3週間あれば習慣が身に付く」と心理学では言われています。

3週間では短いなとは思いますが、夏前までに勉強を習慣化できれば、「努力」なしで結果が出せるのも事実です。
よく子どもたちは「いつの間にか成績が上がっていた」と言いますが、夢中になって勉強しているからです。
そこには「努力」ということを必要とはしていません。
心理学では、このことを「ゾーンに入る」と言います。

では、勉強に入る前の各教科のポイントを簡単に書いておきます。
すべてがここから始まるわけではありませんが、見方を変えてみると勉強の仕方が見えてきます。

国語

「宝探し」のアイテムを手に入れよう
国語は一見とらえどころがなくて、どのように勉強してよいのか分からない科目ですね。
そのうえ、入学試験の国語と学校で学ぶ国語とではちょっと様子が変わるので、話がややこしくなります。
入試の国語は、「宝探しの科目」と言われていて、本文中から「答えを探し出す力」が重要な学力です。

学校の国語教育とはちょっと違ってきます。

「宝探し」の方法を早めに(理想は小学生のうちに)身に付けておくと、その後の国語学習はだいぶ楽になります。
記述問題の解答は本文中の言葉を借りてきて作るもの。
自分で考えるものではありません。(上位の私学は自分で考える設問が多くなります)
最近の傾向としては、科目を問わず「記述」させる設問が多くなっています。
そして、受験学年になれば、参考書などを自分で要約しながら学習を進めていかなければ、「学校だけで」、とか「塾でやれば」、では間に合いません。

また、「読むこと」、「書くこと」には論理的な思考が求められます。
「国語のできない子は数学もできない」と言われるのはこのためです。

どちらにしても、この基礎学力を身に付けるのは国語ですから、学校の国語ができるからと言って(学校の定期テストはあらかじめ教科書の文を読んだ上で、問題を解くということに注意してください)、入学試験に立ち向かうための「国語力」があると決めつけてしまうのは非常に危険です。

まず第一段階の勉強方法ですが、易しめの文で作られている問題を使って、「書き抜きなさい」の指示のある設問に正確に書き抜くことができるようになる、というのがこの春の課題です。

第二段階は、文にちりばめられているキーワードを拾い集めて、文を組み立てること。
もちろん、短期間に身に付く技術ではありません。
国語の学び方を身に付け、様々な文に慣れ親しみ、設問に答えていくなかで身に付けるものです。

こうやって、国語という教科はもちろんのこと、理科や社会科の参考書を自分で要約することができるようになって、自学自習ができるようになるのです。

算数・数学

数学の答えは、いらない!
ちょっと乱暴な言い方をしてしまいました。
しかし、多くの子の算数や数学のノートを見ていると、式と答えしか書かないし、答えにたどり着くまでの過程が書いてないのです。
ていねいに板書しても、写し取ろうとする子も少ないのが現実です。

これでは数学の進歩は見込めません。

子どもたちにとっては、「答え」がすべてで、どうしても「答えが重要」と考えがちですが、算数や数学は、「答え」ではなくて、そこに至る「考え方」が重要なのです。
むしろ答えはいらない、という乱暴なアドバイスをせざるをえません。
入試でも考え方さえ書いてあれば正解、とする学校もあるぐらいです。
数学だけではありませんが、数学に顕著ですから数学を使ってもう少し詳しくお話をします。
なぜ、「答え」がなくても途中の考え方ができていれば得点を与える学校があるのでしょうか。
数学では「答え」よりも「考え方」に価値を置いていて、「考え方」が整然としている子と、雑然としている子では、当然「整然」とした考え方のできる子に、将来性を見るからです。

数学は、まず文を読む 情報を整理する 必要な3つの要素を抜き出す 求めなければならない項目を確認する 式を立てる  計算する 答えを整理する

の順番に進めているはずです。

雑然と取り組む子には、この一連の流れを再現することは難しいでしょう。
だから、私学は「考え方」ができていれば得点を与えようとするのです。(この傾向は、中学受験に顕著)
やさしい基本問題は別として、文章問題(応用問題)の大半は、この流れのどこかが抜けると答えにたどり着きません。
非常に論理的な思考が要求されます。
(千葉県公立高校の数学は、基本問題65点、応用問題35点の配点です)
ですから、自分の解いてきた過程が残っているノートと、答えしか書いてないノートでは、学びの深さがまるで違ってきてしまいます。
ノートは、その子の学習そのものですから、この春は“どこで間違えたのかを振り返ることのできる「振り返りノート」を作る”ところから勉強を始めましょう。

そして、検証できるノートを作るクセを、1学期の課題としてみましょう。

英語

「英会話」の落とし穴
英語を教えていて、受験英語よりは英会話スクールに通って「生きた英語」を身に付けたほうが、「役にたつよな」と思います。
ですが、現実にはそんなに甘くはありません。

英会話スクールに通っている子ほど、入試の英語では点数が取れなくて、英語が「足を引っ張る」科目になってしまう残念な結果が目につきます。
今年も私学入試で、「英会話やってるから塾で英語は必要ないと思った」中3生が40点しか取れず、ありゃりゃの結果になってしまいました。
昔、同僚だったアメリカ人のスワン先生は、よく雑談の中で「日本人に英会話を教えるのは楽ですよ。
なぜなら、英文法をしっかり身に付けているからです。」と言いました。

確かにそうです。

しかし逆のことは言えないようです。
英会話はできるけど、入試の英語が出来る、とは言えない、ということです。

またこんなこともありました。

小学卒業と同時にアメリカへ渡って、中学から6年間アメリカで暮した講師の先生がいました。
大学入学時に講師として採用したのですが、さすがに発音がよいのですが、文法を知りませんでした。
「不定詞ってなんですか?」と質問されてしまったことを、今だに覚えています。
「英会話」を勉強している子は、羨ましくなるくらい発音がきれいで、音読させればうっとりと聞き惚れてしまいます。
ですが、ここが落とし穴で、「自分は英語が出来る」と錯覚してしまうことです。
ですから、それではまずいんだと気が付いて塾に来るころには、だいぶ遅れをとってしまうことになります。
それでも塾に来れば否応なしに勉強はしますが、、問題演習や確認小テストなどでのあまりの出来なさ加減に嫌気がさしてしまうことも多く、なかなか結果を出しにくいのが現実です。

入試英語と英会話の英語は別物です!
お気を付けください。